不動産オーナーからはじまる まちづくり
少し前から、自分の活動を見ていても、まわりを見ていても感じることがあります。
それは…
これからは不動産のオーナーが積極的にまちづくりに関わっていくことが、
非常に重要なことではないかということ。
昨日会った方は、自分が昔から住んでいる地域にアパートや戸建てを所有していて、賃貸に出されています。
その方が賃貸業の他にやっていることは、
PTAの役員や消防団、まちあるきのコーディネーターなど、広い意味でのまちづくりです。
また、ほかの友人は、不動産投資から今後はそのまちづくりをしていくようなことを考えているそうです。
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不動産を所有して、それを賃貸に出したり売ったりすることで収益を上げていく行為は、
一般的には不動産投資と呼ばれます。
確かにそうなんですが、不動産投資にもいくつか種類があるのかなと思います。
(不動産投資の専門家ではないので、間違っていたらご容赦ください)
まずは、条件のいい物件を探し出して、それを取得し運用する「投資家タイプ」。
物件を増やして、自分が望む規模まで資産を拡大していくのが主な目的。
これは、出口戦略(売るタイミングや条件など)が重要だと言われます。
そして、株式のようにエリアを分散してリスクを減らすようなことも必要だそうです。
もう一つは、(私も含めて)そのまちに惚れている「まちづくりタイプ」。
この人たちは、資産の規模拡大が一番の目的ではなくて、まちを良くしたいという気持ちが強いように感じます。
なので、分散して所有することもなく、出口も考えていないことが多いかもしれません。
まあ、リスクは大きいでしょうね。
「投資家タイプ」からすると買ってはいけないエリアでも、
「まちづくりタイプ」にとっては関係ありません。
なんせ、そのまちが好きですから。
そのまちで物件を持ち、まちに合った人に住んでもらえることが一番の喜びです。
そのために、まちを魅力的にする努力を惜しまずやります。
10年ほど前の不労所得がもてはやされていた時期は、「投資家タイプ」を目指す人が多かったですが、
いまは、「まちづくりタイプ」が増えてきているように感じます。
時代の流れなんでしょうか。
もうひとつ、これから増えてくるのが「外部居住オーナー」。
これは不動産投資には含まれないと思いますが、相続などで親の家の所有者になった人たちです。
この人たちが、「まちづくりタイプ」の不動産オーナーになってたらまちはどんどん活気が出てくると思います。
むしろ、この人たちが関わってくるかどうかが、そのまちの将来を左右するぐらいに感じます。
これからも空き家は増えていきます。
意図しない形で不動産のオーナーになる人たちが増えてきます。
そのオーナーたちが、まちに対して何もしなければ、まちは廃れていくだけです。
そうではなく、オーナーたちが、まちの活気のために力を出し合うことで、
まちを魅力的にし、それによって、それぞれの不動産からの収入を少しでも受け取れる。
そんな流れを作ることが、いま、まちづくりに関わっている人の仕事のひとつかもしれないと思います。