共通言語を持つということ
団地の近くに借りている畑。
夏野菜が育ってきました。
トマトに、ナスに、いんげん、えだまめ、ピーマンなどなど
去年から始めた畑、わからないことだらけですが、なんとか収穫できています。
一番大きな収穫は、さといも。
ではなくて、畑をやっているということそのものです。
ここの貸農園を借りているのは、ほとんどが団地の人たち。
しかも、シニア世代。
小さい頃、おうちで畑の作業を手伝っていた人も多く、いろいろと教えてくれます。
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団地に住んでいるだけでは、人とのつながり、特にシニア世代の人たちとのつながりは生まれてきにくいもの。
顔をあわす機会があっても、なにから会話の糸口を見つければよいのか…。
そんな時にとっても助かるのが、畑の話題です。
”あんたも畑やってんの!?” から始まり、
”今年は雨が少なくて野菜がねえ” とか、
”今年のナスは出来がいいですね” とか、共感しまくり。
畑をやっているというだけで、一瞬で距離が縮まるから不思議です。
”畑”という共通言語を理解できるということが、これほど助けになるとは正直思っていませんでした。
話はだいぶ違いますが、ある会社に派遣されたときのこと、
そこでは、自社の事業部門や関連会社のことを、アルファベットの頭文字で呼び合っていました。
ずっとそこで働いている人にとっては当たり前の呼び方ですが、
新しく入ってきた人にとっては、何のことだかさっぱりです。
ものすごい疎外感でした。
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コミュニティに新たに入っていく方も、それを受け入れる方も、
大事なことは、互いに理解できる共通の言葉を持つ、ということ。
出身地とかでもいいです。
私にとっては、それが”畑”。
畑を介して、団地の人たちとのつながりが生まれたし、
団地の人と、団地の外の人とのつながりをつくることにもひと役買っています。
これはその一場面。
畑のジャガイモ収穫祭に、狭山市在住の小さい子連れファミリーを誘ってみました。
団地の人と団地外の人がこうやって集まる機会って、初めてなのではないでしょうか。
採れたての野菜を、畑のそばでいただきます。
これ以上の贅沢はないのではないかと思いますね。
ずっと畑をやってる人にはなんてことない収穫作業だったり土いじりですが、
子どもたちには新鮮な体験。
自分から裸足になったりして、ものすごいはしゃぎっぷりでした。
人と自然とをつないだり、人と人とをつないだり、
畑ってすごいです。
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かならず”畑”である必要はありませんが、
これから団地だったり、新しい地域に引っ越していくという方は、
一瞬で距離が縮まる共通の”何か”を意識してみると、
より楽しい新生活が送れますよ。