団地再生のゴール
団地の再生が目指すゴールは何でしょうか?
ゴールはあるんでしょうか?
今の時点では、私にはわかりません。
ただ、わかっていることはひとつあります。
それは、今のまま何もしないと、団地は粛々と衰退していってしまうということです。
私は、団地にはまだまだ価値があると考えています。
住まいとしても、コミュニティとしても。
これまで担ってきたものと同じではないでしょうが、
これから団地が担う役割があると思っています。
だから、このまま衰退していくのは放っておけません。
きっと、いろんな団地で活動されている方たちも
似たような気持ちなのではないでしょうか。
どこへ向かうかはっきりとは示せないけれども、
このままではダメだ、動き出さないと!という気持ちだと思います。
難しいのは、これから20年後、30年後の社会を予想することです。
30年前、私達の親世代は、今の社会を想像できたでしょうか?
多分できていなかったでしょう。
パソコンやインターネットが必須の時代になっていること、
住宅すごろくが成り立たなくなっていること、
これほどの少子高齢社会になること。
団地の造りを見てみると、40年経ったときに、
これほどエアコンが必須になっていることも、
エレベーターのニーズがこれほど高くなることも
きっと想定していなかったと思われます。
同じ様にこれから30年後、
私たちがどんな暮らしをしているか?
どんな暮らしが、その時のスタンダードになっているかわかりません。
きっと、シェアして暮らすことは、当たり前の暮らし方になっているでしょう。
高齢者同士でルームシェアすることも、普通になっていると思っています。
私たちはそういう世代です。
15年ほど前には、仲の良い友人たちと、
子どもから手が離れたら、みんな夫婦であつまって住もうって話してました。
シェアハウスが一般的ではなかったときからそんなこと言ってました。
そんな世代です。
ほかにも、技術的な進歩がどれだけ進んでいるかわかりません。
エレベーターに変わるものができているかもしれません。
建築の技術が進んで建物の更新の新たな手法ができているかもしれません。
だから、今この時点で30年後のゴールを決めても、
ゴールのあり方は変わる可能性が非常に大きいと思います。
でも、きっとそういうものだと思います。
ある程度は決めて、あとは走りながら考える。
きっと、建てた当時もそう考えたんではないでしょうか。
大事なことは、走ること、考えることをやめないことです。
そして、それができるのは、建てた人たちではなく、
団地に住んでいる人たちです。
だから、たとえはっきりとしたゴールは見えていないとしても、
いま、出来ること、やるべきことは、
考え続ける土壌を作ることだと私は思います。
国がどうこう、社会がどうこう、ではなくて、
自分たちが暮らす団地のことを
自分の事として考えられるかどうか。
それができる人が多い団地であれば、
時代がどんなふうに変化していっても対応していけるでしょう。
団地がこれからどんな風になっていくか、
それを見つける過程そのものが、団地の再生なのかもしれません。
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